プロローグ「卒業証書授与。ネギ・スプリングフィールド君」
太陽からの光線が差し込んでいる聖堂の中に響き渡る威厳のある声。
聖堂の両側壁にはローブに身をまとった人間がきれいに整列していて
その間にはさまれるようにして、子供たちが数人並んでたっている。
その、少年少女たちの中から一人大きな返事のあと
威厳のある声の主の方に歩を進めていく。
その少年は、年の頃は10歳前後。後ろ髪を後ろで束ね
鼻にかけるタイプのめがねを着用。
グリーンのマントのしたにはスーツを着こなしているが
顔にはまだあどけなさが残っている。
「この七年間よく頑張ってきた。
だが、これからの修行が本番だ。気を抜くでないぞ。」
「はい」
ネギスプリングフィールドと呼ばれた少年はまた大きな返事をし
そして、声の主から卒業証書を受け取った。
その後も、卒業証書授与は滞りなくおこなわれまもなくして散会となった。
聖堂を後にし渡り廊下を歩くネギに二人の女性が近づいてきた。
「ネギ なんて書いてあった?私はロンドンで占い師よ」
そう話しかけたのは、先ほどの卒業証書授与で
ネギと同じく卒業証書を受け取った少女である。
ツインテールに結んだ髪を結んだその少女はうれしそうにネギに近寄っていく。
「修行の地はどこだったの?」
少女の隣にいる、長いブロンドの髪そして気品あふれるの女性が話しかけた。
「今、浮かび上がるとこ。」
そういって少年は手に持っていた卒業証書に目線を落とす。
「どう?」
少女は心配そうな顔でネギの手元をのぞき込んだ。
卒業証書にはゆっくりと白抜きの赤い文字が浮かび上がってきた。
「A TEACHER IN JAPAN」
それを見た三人は一同に驚きの声をあげた。
ブロンドの女性は、廊下の先に先ほどの威厳のある声の持ち主をみつけ
困惑した顔で追いかけた。
「こ、校長!(先生)ってどういうことですか!」
「ほう、先生か・・・・」
校長と呼ばれた立派なひげを生やした老人はそういって何かを考え始めた。
「何かの間違いではないのですか?10歳で先生などムリです。」
ツインテールの少女も怒ったような口調で続けた。
「そうよ!ネギったらただでさえチビでボケなのに!」
二人の猛抗議を黙って聞いていた老人だったが
やがてしずかににそしてゆっくりと話し始めた。
「卒業証書にそう書いてあるなら決まったことじゃ。
立派な魔法使いになるためにはがんばって修行してくるしかないのう」
それを聞いたブロンドの女性は
この世の終わりを聞いたかのようにその場に崩れ落ちた。
「あ!お姉ちゃん!」
ネギが駆け寄り、お姉ちゃんと呼ばれた女性を抱きかかえる
「先生なんて・・・・まして日本でなんて・・・・・」
ブロンドの女性はやっと絞り出したような弱々しい声で言った。
「まぁ安心せい。修業先の日本の学校の学園長はワシの友人じゃからの。
ま、がんばりなさい」
「はい!わかりました!」
力強いネギの声は、学園中に響き渡った。
「およびですか?」
そういって部屋に入ってきた人物は
一通り敬意を表す挨拶を終えた後
「ネギスプリングフィールドの魔法学校卒業は確か今日でしたね」
と、ローブを身にまとった年の頃17歳くらいの
青年がさわやかと比喩する以外に言いようがない笑顔で話しかける。
「あぁ。あれから早いものじゃ。もう卒業じゃよ。
呼んだのはほかでもないそのことじゃ」
威厳たっぷりな重厚感漂う声と、立派なひげを蓄えた老人は
そう言ってこちらは、さわやかとはほど遠いどこか疲れたような笑いを浮かべる。
「何かあったんですか?」
「何かあったというよりも、これから何かがおきるといった方が妥当じゃろ。
ネギ君に課した修行なのじゃが、日本の学校で先生をやるというものなのじゃ」
青年は、それを聞いて不思議そうな顔をした。
「先生ですか?まぁ確かに日本で、というのは珍しい気もしますが
魔法学校卒業者が初等魔法を教える修行というのは特に珍しくは・・・・・」
「そうではないのだよ、タイガ」
そういって老人は、タイガと呼ばれている青年の方を向き
少し緊迫感を漂わせる声でいった。
「その学校というのは麻帆良学園なのじゃよ」
そういって老人はまたどこか疲れたような笑いを浮かべた。
一方タイガは、笑顔から一転し17歳前後とは思えぬほどの真剣な顔つきになった。
「そうですか。ようやくこのときが来たのですね?」
「うむ。正直ネギ君を麻帆良に修行に行かせることにはまだ早すぎると抵抗も大きかった。
現状を考えるとこうすることが最適だと考えての判断じゃ。
しかし、9歳という年齢を考えれば不安も大きいのも確か。
我々の判断が本当に正しいのか正直わからん」
老人とタイガと呼ばれる青年の間にはしばしの沈黙がながれた。
その沈黙を破ったのはタイガの笑い声だった。
「考えても仕方ありませんよ、セディメーム先生。
遅かれ早かれこのときは来るにはわかってたはずです。
ネギ君にはもう少し本格的に魔法を教わってから麻帆良へと思っていたんですが、
結果論としては麻帆良はそれを学ぶ場でもあるのかもしれません。
麻帆良には近衛先生やタカミチ、エヴァちゃんまでいるんですから」
タイガはこうも付け加えた。
「あの子も、ね」
そういうとタイガは部屋の奥の窓へと歩を進め
雲一つない空から地表を明るく照らす月を見上げた。
セディメームはそんなタイガに暖かい視線を投げかけ、
自らも雲一つない空に目を向けたが
すぐに、タイガに視線を戻した。
「タイガには、ネギ君の補佐として麻帆良へ行ってもらいたいのじゃ。
君の年齢なら本来生徒なのじゃが、赴任先は中等部。しかも女子校じゃ。
タイガにはネギ君の担当クラスの副担任という形で赴任してもらう。」
「わかりました。」
「女子校の担任じゃぞ。フォオフォオフォオ。
あんなことやこんなことや、まさかそんなことまで。」
タイガはあきれたように両手をすくめた。
「あなたも、近衛先生もそういうところがなければ
もっと偉大な魔法使いとして崇められたのに。
では、自分は準備をしますのでこれで失礼します。」
そう言い残してタイガは部屋を後にした。
「これから待ち受ける幾多の試練に立ち向かうのじゃ。青年。
君の知らない事実が麻帆良には眠っておる。
ネギ君の成長の場だけでなく君のさらなる成長の場でもあるのじゃぞ。」
そういって不敵な笑みを浮かべたセディメームの声は
部屋に手紙を届けに来た初老の男性の声にかき消された。
え〜と続きそうなお話ですが
これで「完」です!物語というのは時としてプロローグだけで終わるものさ!それと補足しておくと
セディメームとネギの学校の校長は別人ですからwww
ちょっと同一人物ぽくなっちゃったけどww
まぁどうせ続かないからどうでもいいんだけどねwwww
ってか文字に起こすのがめんどくさいwwww